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ランニングと登山の膝痛克服

作成日: 2013年11月17日
更新日: (なし)

膝痛の悩み

10ヶ月の間、ずっと悩まされていた膝痛を克服しました。 富士山の吉田口ルートの急な下山道を下っても、六甲全山縦走54kmを完走しても再発しなかったので克服したと断言できます。

体力は充分なのに膝が痛くて走れず、登れず、下れずにリタイアというのは本当に悔しかったです。 痛み始める前には必ず違和感が先にやってくるのですが、その時の「やっぱりまたか・・・」という無念感は忘れられません。 数回ではなくて何十回も味わったので頭と体に焼き付いています。

色々な方法を試しても効果がありませんでした。 そもそも、何で膝が痛くなっているのかがハッキリしないので、手探りにしかなりません(理由・原因は今でもハッキリ分かりません)。 病院や整体へ行っても結果に繋がる診断は下らず、ネットで調べるがままに色々な方法・グッズを試してはブッブー、試してはブッブーを繰り返し続けました。 その憎たらしい膝痛をとある簡単な方法で克服できたのです! 同じ症状でお悩みの方にも効けば、これ幸いです。

膝痛の症状と腸脛靱帯炎との違い

まずは具体的な症状の確認です。 当てはまるものが沢山あれば私の膝痛と同じ可能性が高いので、駄目元でも後述の方法を試す価値はあると思います。

  • 運動をしない平常時は全く痛みがない
  • 運動の開始時も何ともない
  • ある走行距離を超えると違和感を覚える(距離は不定)
  • そのまま膝を使い続けると違和感が痛みに変わる
  • 痛みは徐々に増して最後は激痛となって膝を曲げられない
  • 膝を15度から20度くらい曲げたところで鋭い痛み
  • 膝を伸ばした状態や曲げきった状態ではさほど痛みはない
  • 膝内部のどちらかと言うと外側が痛い
  • 押しても痛い場所を特定できない(圧痛なし)
  • 風呂に入って温めれば一時的に痛みは7〜8割ほど和らぐ
  • 一晩では痛みは消えないものの2〜3日でほぼ治る

私が膝痛を認識したのは富士登山の時でした。 登りの時点で痛くなって、下りでは激痛が走る右膝を曲げないよう苦心するのに必死のパッチ、まるで拷問の痛みに震える子豚ちゃんのようでした。 それまでも週1回から3回のペースで10kmのランニングをしていましたが、膝痛に繋がるような心当たりや前兆はありませんでした。

それからはランニングと登山でいつも膝痛が起きるようになります。 違和感も痛みもなくランニングで10kmを走れることはなくなり、痛みに耐えて8km、調子が悪ければ大事を取って4kmでリタイアという具合です。 登山も同じです。

初めの数ヶ月、膝痛は右膝ばかりで起きていました。 ところが、ある時を境に今度は左膝ばかりが痛み、右膝は何ともなくなりました。 そうなってくるともう訳が分かりません。 自分の膝が自分のものとは思えなくなってきます。

膝が痛む角度の画像

汚い絵面で恐縮ですが、マイ膝を使って説明します。 痛みが発するのはちょうど膝が画像の角度(15度から20度)になる時です。

症状がとても似ているのが腸脛靱帯炎(ランナーズ・ニー)です。 腸脛靱帯炎では膝の外側を押した状態で膝を曲げると痛みを発するそうで(圧痛)、これが診断を下す決め手となるようです。

しかし、私の膝痛はその方法では痛みが出ないところが決定的に違っていました。 曲げたら痛いのですが、痛い状態で腸脛靱帯を含めて膝の外側のどこを押しても痛い場所を特定できません。 複数の整形外科医の診断でも腸脛靱帯炎とは言われませんでしたし、私自身の素人診断でも違うと考えています。

O脚の画像

汚いのをもう一丁ご勘弁願います。 マイ膝はO脚です。 気合いを入れて「気を付け」しても両膝がくっつきません。 O脚は様々な膝痛の原因・遠因になるようで、私の膝痛も少なからずO脚が関係しているはずです。

ただ、もう十数年もO脚だったものを今更どうこう言っても直ぐには何ともなりません。 実際、膝痛を克服した今でもO脚は何ともなっておらず、これまでどおりO脚のままです。 ちなみに、私はあぐらで座ることが多いので、これがO脚の原因になっているのではないかと思います。

膝痛克服の方法

私が膝痛を克服した方法は内転筋の筋トレです。 これだけでございます。 内転筋は内股(太もも内側)の筋肉で、O脚矯正や女性の美脚絡みでよく登場する筋肉です。 この内転筋を鍛えるだけで膝痛が発症しなくなりました。

バランスボールを使った内転筋筋トレの画像

私は小さいバランスボールを使って筋トレしています。 画像のボールはXYSTUSのピラティスボール 20cmで、Amazon.co.jpで762円でした。 このたった762円のボールを股に挟み、グイグイと股を閉めるだけです。 30回を4セットの筋トレを週3回ほどやります。

この方法で内転筋を鍛え始めて3週間ほどで効果を実感しました。 筋トレの強度にもよるでしょうけども、しっかりやればもっと早く実感できるはずです。

「内転筋 筋トレ」で検索すれば他の方法もゴロゴロ出てきます。 ただ、私はこの股にボールを挟んで鍛える方法が一番やり易くて効果的だと思います。 バランスボールは手頃な大きさのクッションでも代用できるので、やろうと思えば直ぐに試せます。

この内転筋の筋トレはトレイル・ランナーから人づてに聞いたものです。 「知り合い(私のこと)が膝痛で悩んでいる」という会話から、そのランナーの方が「試してみって言っといて」という流れで私に伝わったのでした。 そのランナーの方と私の話をしてくれた知人にはとてもとても感謝しています。 「悩みを一人で抱え込んでいてはいけない」とはこういうことなんだと思いました。 時に悩みは言い触らした方が良いことが訪れる場合もあるということです。

試して駄目だったもの

ここからは私が試して駄目だったことを延々と書いていきます。 人によっては効果があることもあるでしょうから、「あくまで私の場合は」という話です。 大切なのは諦めずに色々と試し、話を聞いて、勉強することです。 結果的には駄目だったものの、それぞれに何かしらのヒントや知識・経験を得るはずです。 そこから私のようにちょっとしたキッカケが訪れ、自分に合った克服方法が見つかるかも知れません。

しかし色々と試したもので、費用もそこそこかかりました。 結果的にはどれも762円のストレッチ・ボールには敵わなかったことになります。

  • 整形外科医院
  • 整形外科病院(MRI)
  • スポーツ系 整体
  • 気功系 整体
  • 内転筋以外の筋トレ
  • ストレッチ
  • テーピング
  • サポーター
  • 最初から湿布
  • O脚矯正器具

最初は整形外科医院に数回行きました。 Jリーガーも来院するというスポーツ系で有名なクリニックです。 レントゲンと触診ではこれという診断は下りず、「膝周りの筋トレをしなさい」と言われました。 他にここで分かったことは、自分はO脚であること、骨に異常はないこと、軟骨や筋の異常はMRIでないと見つけられないということでした。

いっそのことMRIを撮って貰えと思って、MRI撮影ができる整形外科専門の大きな病院に行きました。 診療費は右膝のMRIと診断で7,000円台だったはずです。 MRI画像でも「異常はない」という診断でした。 ただ、この時は痛みが出ている時の撮影ではありませんでした。 予約日の前日に山登りでもして、痛い状態でMRIを撮って貰えば良かったです。 触診では「右足と左足で筋肉の大きさが違っている。バランスが崩れて痛みが出るケースがある。」と言われました。 「何じゃそれ」と思いました。 ちなみに、この時が人生で初めてのMRIでした。

整体にも行きました。 スポーツ系の整体です。 何回か通いましたが、膝痛の解消には繋がりませんでした。 ただ、この手の整体はスポーツをやっている人を数多く見ているので、巡り合わせによっては良い方法を助言してくれるかも知れません。

ネットで「膝痛解消に自信あり」という整体にも行きました。 行ったらなんと気功系の整体で、膝に氣を送り込まれてしまいました。 私の膝には何の効果もありませんでした。

普段から上半身中心に軽い筋トレはしていました。 これに加えて下半身の筋トレもやるようにしました。 膝への衝撃を和らげる脹ら脛周りや膝上の大腿四頭筋、ハムストリングなどの筋トレです。 これらの筋トレも膝痛には効果なしでした。 ただし、登山向けには必要な筋トレであることをこのタイミングで知ったので、下半身の筋トレは現在も続けています。 お陰で足が太くなりました。

膝に柔軟性がないので痛みが出るのではと考えて、ストレッチに凝った時期もありました。 ほぼ毎晩風呂上がりにテキスト片手に足腰のストレッチを行い、運動前には腸脛靱帯炎に効くとされるものを含めて入念に行いました。 これは気休め程度にしかなりませんでした。 今ではストレッチはやっていませんが、膝は痛くなっていません。 六甲山全山縦走大会では登山前のストレッチができませんでしたが、膝痛は起きませんでした。

テーピングも膝痛には効きませんでした。 ドラッグ・ストアでキネシオ・テープを買ってきて、YouTubeの動画を見ながら膝周りに貼ったものです。 今では懐かしい思い出です。 ニューハレ Vテープも数回試しましたが、私の膝痛には効きませんでした。

サポーターはMuellerの製品を2種類試しましたが駄目でした。 サポーターは膝痛の原因が分かった上で適切なものを選ばないと効果は期待できません。

最初から湿布は膝痛はどこかで炎症が起きている、炎症には湿布、炎症が起きる前に貼っておけという発想から来た対処法です。 結果、おまじないにもなりませんでした。 エアー・サロンパスを持って登山に挑んだこともありましたが、一旦、膝痛が起きてしまえば全く効きませんでした。

O脚矯正器具はコーラル ストレッチングボードXOを買いました。 1ヶ月程やって飽きてしまい何も実感することはありませんでした。 1年くらい毎日やれば効果があるのかも知れませんが、直ぐに効果が出ないことをやり続けるのは難しいです。

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2013年11月17日 新規作成