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3月の奥飛騨温泉郷と新穂高ロープウェイ

作成日: 2013年3月17日
更新日: (なし)

奥飛騨温泉郷

3月10日に岐阜県の奥飛騨温泉郷へ行ってきました。 奥飛騨温泉郷は平湯温泉、福地温泉、新平湯温泉、栃尾温泉、新穂高温泉から成る温泉ワールドの総称で、それぞれ車で10分程度の範囲で隣接しています。

地図のA地点は名神高速 西宮IC、B地点は新穂高温泉にある新穂高ロープウェイです。 名神高速〜東海北陸自動車道〜中部縦貫道と高速を乗り継ぎ、最後に下道を加えて距離にして約400km弱です。 寄り道をしなければ約5時間で到着できる距離です。 ただし、中部縦貫道を降りたところに「古い街並み」で有名な高山があります。 高山にはまず立ち寄るでしょうから、寄り道時間を加えると約6〜7時間はかかろうかと思います。

3月の新平湯温泉

3月上旬の奥飛騨温泉郷の画像

3月も上旬なのでスタッドレス・タイヤを借りるかどうか迷いました。 結果的に借りて正解でした。 画像を見ての通り、奥飛騨温泉郷は3月上旬と言えども雪が積もっていてスタッドレスなしでは辿り着けない状態でした。

ちなみに、この日の東京は25度という季節外れの真夏日を観測したそうですが、奥飛騨現地はマイナス3度でした。 朝方に神戸を出た時もコートいらずという気温感だったので、雪が目に入ってきた時には同じ日本とは思えませんでした。

新平湯温泉 山ぼうしの画像1

宿は奥飛騨温泉郷・新平湯温泉にある山ぼうしに泊まりました。 新平湯温泉は奥飛騨温泉郷の中でも奥深いところに位置しているためか静かで落ち着いた雰囲気にありました。 宿もその雰囲気を踏襲して落ち着いていてとても良かったです。 ちゃらちゃら感がなくて、宿の佇まいとおもてなし、料理と風呂でストレートに勝負という感じなので「温泉に来たぞ」という実感を持てました。

山ぼうしの部屋の画像

部屋の様子です。 渋いです。 元々は古い建物だったようですが、中は上手く改装されていました。 古い建材・建具を活かしながらもトイレは全自動になっていたり、インターネットLANが引かれていたりしていました。 花粉が飛び始めていたので空気清浄機が備え付けだったのは嬉しかったです。

山ぼうしの囲炉裏の画像

この宿で一番凄いと思ったのがこの囲炉裏です。 寝室の隣に囲炉裏部屋があって、炭をおこせるようになっていました。 もちろん換気扇付です。 私は訳あって囲炉裏には関われず終いでしたが、寒い冬にこの囲炉裏を囲んで話をすればとても楽しそうだと思いました。

二木酒造の純米大吟醸酒の画像

私が囲炉裏に関われず終いだった理由がこれです。 高山で日本酒を色々と買い込んで飲んでいたら酔っ払って早々に寝てしまいました。 画像に写っているのは二木酒造の純米大吟醸です。 飛騨高山地方は良水と厳冬のために良い日本酒ができるそうです。 高山には造り酒屋が数軒あって、美味しそうな日本酒が手に入ります。 本当に美味しいかどうかの試飲もできるので、日本酒好きな人は是非とも高山へ立ち寄られてはと思います。

新穂高ロープウェイ

新平湯温泉 山ぼうしの画像2

翌日は快晴となりました。 前日のどんよりとした空を忘れてしまう程の良い天気でした。 それでも積もった雪の半分ぐらいは溶けていません。 ここいらの雪は直射日光を浴びても不思議と溶けずにかき氷状になって残っていました。

新穂高ロープウェイのバス停留所の画像

奥飛騨温泉郷の名所は何かないのかと行ってみたのが新穂高ロープウェイです。 感想は「スゲー!」の一言に尽きます。 本当に凄かったです。 奥飛騨温泉郷に行くなら新穂高ロープウェイを訪れることを強くお勧めします。 画像は新穂高ロープウェイのバス停留所です。 自家用車でなくてもバスでロープウェイ乗り場まで行けます。

新穂高ロープウェイ 新穂高温泉駅入り口の画像

新穂高ロープウェイの麓(ふもと)の駅となる新穂高温泉駅の正面入り口です。 名前の通り新穂高温泉の区域にあるので、近くに温泉宿があります。 日の丸が半旗になっているのは撮影日が東日本大震災が起きた3月11日だったからです。 震災から2年となりますが、亡くなった皆様のご冥福をお祈りします。

新穂高ロープウェイ 新穂高温泉駅建物裏の画像

駅の建物を正面入り口の反対側から見たところです。 ちょうど上に向かっているロープウェイが写っています。 新穂高ロープウェイは中間駅を挟んで第1ロープウェイと第2ロープウェイの二段構えになっています。 新穂高温泉駅から中間駅までの第1ロープウェイは普通のゴンドラですが、中間駅から山頂の西穂高口駅までの第2ロープウェイのゴンドラは2階建てになっていました。

新穂高ロープウェイ 新穂高温泉駅駐車場の画像

新穂高温泉駅から少し上がったところに駐車場があります。 自家用車で訪れた人はここに車を停めてロープウェイに向かいます。 新穂高ロープウェイのカタログには有料駐車場と書かれていましたが、私が行った時は無料になっていました。

新穂高ロープウェイ 新穂高温泉駅切符売り場の画像

新穂高温泉駅の切符売り場です。 大人は往復2,800円、子供(6歳以上、12歳未満)は半額の1,400円です。 決して安くはありませんが、金額分の価値はあると思います。

新穂高ロープウェイ 新穂高温泉駅乗り場の画像

撮影時は始発か始発の次くらいのタイミングでした。 結構な盛況ぶりです。 第1ロープウェイのゴンドラは定員50名で、私が乗ろうとした時は私の直ぐ後ろで定員オーバーになって次回待ちとなっていました。

新穂高ロープウェイ 鍋平高原駅乗り場の画像

中間駅の鍋平高原駅から下を眺めたところです。 第1ロープウェイのゴンドラが上がってきています。 この鍋平高原駅でも標高1308メートルあります。 正面に見えるのは錫杖岳だと思いますが、正確じゃないかも知れません。

新穂高ロープウェイ しらかば平駅構内の画像

鍋平高原駅から歩いて3分のところにあるしらかば平駅の中の様子です。 こんなところにパン屋があるなんて想像していなかったので、パンの香りがした時は錯覚かと思いました。 このしらかば平駅が第2ロープウェイの始発駅となります。 先程の鍋平高原駅から歩いて3分程の位置にあります。

新穂高ロープウェイの眺望の画像1

実はここまでの眺望だけでも充分凄いのですが、ここからは更に凄いのが続きます。 画像は第2ロープウェイに乗ってゴンドラの登り方向に対して右側を見ています。 右側に見える山は大木場ノ辻という変わった名前の山です。 手前に見える木にはまだ雪が積もっていません。

新穂高ロープウェイの眺望の画像2

更に進むとこのような幻想的な光景が待っています。 こちらは登り方向に対して左側を見ています。 木々が見たこともない姿になっています。 雪が積もってそのまま凍ってしまったのか、白い葉っぱが付いているかのようです。

新穂高ロープウェイ 西穂高口駅入り口の画像

第2ロープウェイの所要時間は7分なので雪景色に見とれていると直ぐに山頂の西穂高口駅に到着します。 標高2156メートルです。 標高より衝撃的だったのが何気なくブラ下がっている温度計です。 なんとマイナス14度を指していました。 流石にテンションが上がって「いぃーっ!」と感想を漏らすと、隣にいた若い中国人男子(台湾人?)も「(なんとかー)」とつぶやいていました。 恐らくこれまで体験した中で一番寒い外気温であったはずです。

新穂高ロープウェイ 展望台からの眺望の画像

西穂高口駅の展望台から見た眺めです。 これぞ絶景といった眺望で、思わず「スゲー!」と声が出てしまいました。 右側手前の大きく見えるのが標高2,909メートルの西穂高岳です。 中央より左奥には標高3,180メートルの槍ヶ岳も見えています。 画像では判別が難しいのですが、展望台からの肉眼では遠くの槍ヶ岳がハッキリと見えました。 確かに天を槍で突いたようにピョコっと突き出ていました。

この日は超快晴でしたが、周りが良く見えるのは数分おきでした。 数分おきにガスがかかって霧の中に包まれるので、その合間を縫って絶景を楽しむという感じです。

新穂高ロープウェイ 展望台の画像

展望台の様子です。 絶景への興奮とマイナス14度の寒さでみんなキャーキャー言っていました。 マイナス14度はやっぱり寒かったです。 私の服装は軽装の部類でしたが、寒さは胴体よりも手とつま先に来ました。 つま先はどうしようもないとしても、手袋くらいは持って行った方が良いです。

それと、新穂高ロープウェイには中国人(台湾人?)の観光客が多かったです。 3分の1はそうだったでしょうか。 リアクションが大きくて賑やかな感じではありましたが、特にマナーが悪い訳ではなく嫌な感じはしませんでした。

新穂高ロープウェイ 西穂高口駅登山口の画像

最後は西穂高口駅にある登山口で、ここから登山道に入れます。 出入口には登山計画書を入れるポストが置いてありました。

私が行った時もスノーシューをリュックに留めた中年の登山者がここから登山へ向かっていました。 「どこまで行くのですか?」と聞くと「山小屋までです」と行っていました。 「お気を付けて!」と言ったものの、内心羨ましかったです。 私もいつかはここから西穂高岳、槍ヶ岳へ登ってやろうと決意しました。 ただし、マイナス14度は大変なので、夏がいいなと思いました。 雪山の美しさと過酷さの片鱗を見ることができた新穂高ロープウェイでした。

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2013年3月17日 新規作成