ヤマサ蒲鉾の芝桜と書写山 圓教寺(姫路)
作成日: 2012年4月30日
更新日: (なし)
はじめに
去る4月21日、姫路にあるヤマサ蒲鉾の夢前工場裏にある芝桜を見に行ってきました。 毎年この時期になると阪神電車(山陽電車も?)の車内広告に登場する例の場所です。 前から気になっていたので行ってみることにしました。
せっかく姫路にまで行くので姫路城以外に何かないかと探したら、ありました。 夢前工場の直ぐ近くに圓教寺という有名な寺を発見しました。 最近は名刹巡りにハマっているのでうっしっしです。 ちなみに、姫路城以外というのは姫路城が嫌いな訳ではなくて、姫路城は改修工事中なのでその景観を存分に堪能できないという理由からです。
その2つの場所は姫路の中心地(姫路城がある辺り)から北西に位置しています。 神戸からは第二神明〜加古川バイパスで姫路城辺りまで来て、そこから下道で北上するという道筋で行けます。 第二神明の須磨ICからヤマサ蒲鉾の夢前工場までは1時間強でした。 意外と近いですし、高速料金も加古川バイパスは無料なので第二神明の300円(須磨〜明石西)だけと安上がりです。
- A地点 ・・・ ヤマサ蒲鉾 夢前工場(夢鮮館)
- B地点 ・・・ 書写山 圓教寺
ヤマサ蒲鉾 夢前工場(夢鮮館)
目当ての芝桜はヤマサ蒲鉾の夢前工場の敷地にあります。 画像の左側にあるのは同じく敷地内にある夢鮮館という建物で、ヤマサ蒲鉾の製品を売っています。 駐車場は大きかったのですが、昼過ぎには満車になって出待ちの列ができていました。 最盛期(4月下旬)の週末なら、午前中に到着するように行くのが良いです。
芝桜は工場の裏山に植えられています。 場所は2ヶ所あって、1つが画像にある工場の直ぐ裏の斜面、もう1つがその斜面から10分ほど歩いた先にある裏山にあります。 斜面には「芝桜の小道 入口」のところに見えている階段を登って行きます。
斜面から工場の敷地を見下ろしたところです。 山に囲まれた中にある綺麗な工場でした。 駐車場は見えているものの他に、工場と工場の間にある駐車場も使われていました。 それと、画像の右側にある巨大な人形は中に子供が入ってピョンピョン跳ねて遊べるアトラクションでした。
1つ目の斜面にある芝桜です。 白、薄紫、マゼンダの芝桜が見事でした。 特にマゼンダの芝桜は自然の色なのでしょうけども人工の色のようにも見えて不思議な色加減でした。 なお、芝桜は勝手気ままに群生しているのではなく、人の手で見映えが良いように植え付けられたものでした。
2つ目の裏山にある芝桜へ続く山道です。 手入れが行き届いていてとても気持ちが良かったです。 少し人工的な感じもしましたが、このような裏山が近くにあったら良いなと思いました。 このような小道をゆっくり10分ほど歩きます。
裏山の芝桜です。 見に行った時は満開ではありませんでした。 ちょうど、これより1週間後が満開だったようです。 満開ではなかったものの、気持ちの良い空間でした。 この斜面を見るようにベンチがいくつか設置されていて、手前には小川が流れていました。 四方を緑に囲まれ、小川から発するマイナスイオンを浴びながら芝桜を観するという贅沢な設えでした。
裏山から夢鮮館の前に戻ってきたところです。 天然温泉の源泉を使っているという足湯がありました。 山歩きで疲れた足を癒せる訳ですが、なぜか子供ばかりが浸かっていました。 私も子供に交じって浸かってみたら足の疲れがしっかり取れました。 時にやってみるものです。
夢鮮館の中でヤマサ蒲鉾の商品を売っています。 画像に写っているコーナーとは反対側に揚げたての練り物を売っているコーナーがあって、そこが大賑わいでした。 1つ100円から250円程度なのですが、色々な種類があってとても美味しそうで、実際、美味しかったです。 私はチーズを練り物に混ぜて揚げたものが一番まいうーでした。
書写山 圓教寺
さて、ところ変わって画像は書写山 圓教寺(しょしゃざん えんぎょうじ)行きロープウェイの駐車場です。 駐車場は無料でした。 ここに車を止め、ロープウェイに乗って圓教寺へ行きます。 ちなみに、画像にある高架は山陽自動車道で、この辺りを通る書写山トンネルは書写山を掘って造られたものです。
ロープウェイのりばです。 料金はおとなが往復で900円、こどもが450円です。 ロープウェイは約15分間隔で運行しています。 入り口付近の八重桜がちょうど満開になっていて綺麗でした。
ロープウェイです。 想像していたものとは違って、新しくて大きなロープウェイでした。 行きはガラガラでしたが、帰りは凄く混んでいました。 こういうのもたまに乗ってみると面白いものでした。 ただ、約3分ほどで山上駅に着いてしまったのであっという間でした。
さて、ここが圓教寺の入り口です。 圓教寺は966年に性空上人が開いたとされる天台宗の寺で、寺格は別格本山という立派な寺です。 総本山の比叡山 延暦寺に対して、西の比叡山と呼ばれているそうです。 「一隅を照らす」というのは天台宗の開祖である最澄の書物からの語句だそうです。
入り口から少し入ったところに「志納所」という受付があります。 そこで拝観料(入山料)の500円を納めます。 ただ、中心地の「摩尼殿」までは歩いて20分強の山道なので、摩尼殿行きのバスが用意されています。 このバスの料金は往復で500円です。 山道に慣れていなければバスに乗ってしまうのがお勧めです。
圓教寺の本堂となる摩尼殿です。 下から見上げる格好になりますが、とても荘厳で立派なお堂です。 古い建築のように見えましたが、帰って調べると1933年に造られたものということでした。 前のお堂は火事で焼けてしまったそうです。
摩尼殿の下部です。 京都の清水寺などと同じ構造で、「懸造(かけづくり)」と呼ばれるそうです。 人の名前か何かが書かれたシールみたいなものが貼ってあるのが残念でした。
摩尼殿に上がって下を見下ろしたところです。 まるで空中庭園に居るかのようなとても良い眺めで、ずっと居ても飽きない感じでした。 行った時は新緑の時期でしたが、紅葉の時期になると凄い眺めになる予感がしました。 真ん中より少し左に見えているのはお茶屋さんです。 ここで軽食やお餅を食べることができます。
摩尼殿からもう一つの中心地となる大講堂へ続く参道です。 紅葉(もみじ)の新緑が綺麗でした。 紅葉は秋の木というイメージがありましたが、新緑の季節でも鮮やかな黄緑色が素晴らしいという個人的な発見がありました。 しかし、我ながらおっさん臭くなったものです。 このような山道を10分弱歩けば大講堂です。
途中に樹齢約700年という杉の巨木があります。 見た目が立派ということもありますが、700年の間、よく生き長らえたものだという感慨の方が強かったです。 山火事や落雷などがあったでしょうけども、それらを乗り越えて立ち続けているというのは凄いことだと思いました。
この杉の巨木の他にもモミなどの多くの巨木が保存樹として指定されていました。 立て札には「貴重な財産を市民みんなで大切に守っていきましょう」と書かれてあって、全くその通りだと思いました。
向かって右側が大講堂、左側が食堂(修行僧が寝起きし、勉強する建物)です。 これだけを見てピンと来た方は凄いと思いますが、そう、ここが映画ラストサムライの撮影に使われた場所です。 捕虜になったトムさんと謙さんが語り合うシーンに登場するあの場所です。 映画ではもっと派手な絵面だった印象でしたが、実際に見てみると山奥の静かな古寺という感じでした。
食堂の1階では写経をやっている人達が居ました。 圓教寺は天台宗の修行道場の寺ということで、写経や座禅の修行体験の申し込みも受け付けています。 この食堂の2階は展示場になっていて、あの武蔵坊弁慶が使ったとされる机と硯がありました。 圓教寺はトムさんと謙さんだけではなく、弁慶ゆかりの寺でもあるそうです。
最後は食堂の2階から常行堂を見たところです。 大講堂、食堂、常行堂がコの字型に並んだ配置になっています。 常行堂では座禅体験をしている人達が居ました。 「居ました」と言っても座禅をしているのを見た訳ではなく、座禅をしている人達の靴が並んでいるのを見ただけです。 この度は叶いませんでしたが、いつか私もこのようなお堂の中で座禅を組んでみたいです。
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2012年4月30日 | 新規作成 |