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PORTER 二つ折り財布の大往生

作成日: 2012年1月29日
更新日: (なし)

PORTER TANKERの二つ折り財布

タグが取れたPORTER TANKER 二つ折り財布の画像

新しい財布を買いました。 ただし、今回の主役は新しい財布ではありません。 スポットライトをあてるのは6〜7年は使ったであろうPORTER TANKERの二つ折り財布です。

左の画像の財布は、数あるPORTERの財布の中でも一番スタンダードでポピュラーなモデルだと思います。 しかし、画像をよく見ると何かおかしいところがあります。 そうです、PORTERをPORTERらしめている例のタグがありません! 使い過ぎてタグを縫い付けていた糸がほころんでいって、あれよあれよの間にタグが取れてしまいました。 このタグが取れたことをきっかけに財布を買い換えたのでした。

財布の表面を広げたの画像

表面は相応の擦り切れ感や伸び感があるものの、穴が開いたり破れたりした箇所はありません。 さすがです。 タグ以外は凄い強度です。 1日あたり5回の出し入れをしたとしても、6年で合計10,950回になる計算です。 生地を縫い付けている糸にもほころびはありません。

財布の内側を広げたの画像

中を開いたところです。 こちらも大きな損傷はありません。 ビニール素材の箇所も変色や破れなどの劣化はありません。 ただ、オレンジ色のマジック・テープ(ベルクロ)はヘタっていました。 引っかけられる方のテープがモジャモジャになってしまい、晩年は3割程の粘着力しか残っていませんでした。

コイン・ケース部分を切って広げた画像

コイン・ケースはえらいことになっていました。 ここまで来ると使い込んで味が出たことを通り越して、別の物体になってしまっています。 サザエのキモみたいです。 こう見ると本当に長い間使ったんだとシミジミしてきます。 コイン・ケースも色がエグ味を帯びた以外は損傷はありませんでした。 ボタン部分もしっかりしたままです。

札入れ部分を切って広げた画像

札入れもホツレや破れは見当たりませんでした。 しっかりした造りであったことが良く分かります。 ただ、画像では分かり難いのですが、こちらも黒い生地には汚れが目立つようになっていました。 顕微鏡で見ると何かが蠢いている系の危ない汚れです。 ほんと、良く使ったものだと感心してしまいます。

PORTER TANKERの生地を捲ったの画像

最後にTANKERの生地を捲ってみました。 TANKERはMA-1の生地に着想を得たと言われますが、中はこんな風になっていました。 ナイロン地の間に薄い化繊の綿が均等に貼ってあります。 この綿がナイロン地と相まってあの独特の素材感を出していたという訳です。 画像の面では、綿はオレンジ色のナイロン地に糊で軽く貼り付けられており、どちらかに寄ったり寄れたりしないようになっていました。

この財布には本当に長い間ありがとうございましたという気持ちです。 年が年なので私がこのモデルを再度手にすることがないでしょうけども、PORTERの中でずっと残っていて欲しいモデルです。

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更新日 更新内容
2012年1月29日 新規作成